« 雨雲が恋しい!? | メイン | 海のバリアフリーまつり »

2006年08月07日

森林環境税に思うこと

 昨日はサボタージュです。すみません。予定に記したとおり、早朝4時起きで5時からの早起き会に参加、午前中は猛暑の中の消防団夏期訓練に出席、夜は各地域の夏祭りに参加させてもらった。睡眠不足と暑さ負けにダウン寸前。ブログ休んじゃいました。すんません。

 今日は、半年間議論を重ねてきた森林環境税検討会の最終報告が出来上がったので、藤田議長に報告をした。11日に代表者会議に諮られ、認められると正式に公表となるため、報告書の内容は、その時点でここでも公開したい。

 ただ、この検討会の一員として議論してきた中での感想をひとつ。水源の涵養や防災、あるいは地球温暖化防止の観点からも、今の森林の荒廃を見過ごすわけにはいかない、税金をかけてでも山を守るべきだという点については、県民のみなさんに、そう異論はないと思う。しかし、その財源に新たな税という手法を用いることの是非となると問題は別だ。「なぜ、従来の一般財源で対応できないのか。」「なぜ、新税でないとダメなのか」この疑問には、最後まで確固たる理論付けができなかったような気が自分の中ではしている。

 もちろん、今の自治体の財政難、財源不足を考えれば、今以上のボリュームの事業を新規に実施したり、あるいは、大幅に事業拡大をしていくには、新たな財源が必要なのはわかりきっている。財源論をつきつめたら、新税など議論できないという声もあった。でも、少子化対策だって、高齢者の福祉対策だって、あるいは防災対策だって、財源不足で十分にできないことの方が多い。なぜ、森林対策だけが、新税での対応とするのか。どうしてもやらなければならない施策であれば、他の分野の事業を削減してでも優先してやればいい。新たな税負担を県民に課することは十分に慎重でなければならない。それだけの、画期的な効果が期待できる施策が打ち出せているのか。これらの疑問に十分応えられる状況には至ってない思いが残った。

 「なぜ、新税でないとダメなのか」 この疑問に応えられる唯一の答えは、森林環境税を考えるとき、その創設によって、あるいは、その創設までの県民の議論の過程が、森林を守る県民の意思形成に繋がる、いわば、税による啓発効果という側面を持つという考え方だ。自分で税金を払って、自分自身を啓発するなんて、そんなバカな話がと、最初は感じたが、なぜ新税かという疑問に答えられるのは、この考え方しかない。そういう意味では、今の県執行部の進め方は、税創設を急ぎすぎで、県民に議論の場や意思形成を積み上げていくプロセスへの仕掛けがみえない。ましてや、税の使い道については、従来の施策である森林環境創造事業の延長的な発想しかみえない。森林環境を守るには今どうしたらいいのか、県民の議論を深めるより多くの仕掛けを期待したい。(ちなみに、今想定されている森林環境税は、住民税の均等割超過課税方式で、年間個人で500円〜1,000円、法人で5〜10%、総額4〜8億円という規模だ)
 

投稿者 boss_blog : 2006年08月07日 22:04

コメント

コメントしてください




保存しますか?